災害時の子どもの心のケア:不安への接し方と家族の役割
変化は「自然な反応」
非常時は、大人にとっても子どもにとっても強いストレスになります。眠れない、怖い夢を見る、甘えが強くなる、怒りっぽくなる、赤ちゃん返りをする、といった変化は、異常な状況に対する自然な反応です。
子どもへの接し方
- 安心させる:「家族が一緒にいる」「大人が守る」ことを言葉で伝え、抱きしめる。
- 正直に、分かる言葉で説明する:何が起きたか、これから何をするかを年齢に合わせて伝える。何も説明しないと、かえって怖がらせることがあります。
- 役割を与える:役に立っているという感覚は、子どもの心を支えます。
- 遊びと勉強の時間を作る:紙とペン、トランプ、本など、電気のいらない遊び道具を備えておく。
- 気持ちを聞く:無理に話させず、話したいときに聞く。絵や遊びで気持ちを表すこともあります。
日課が安心をつくる
起床・食事・就寝の時刻を固定し、決まった時間に勉強と遊びの時間を作ります。日課があることで、子どもは安心します。
年齢別の役割の例
| 年齢の目安 | できる役割の例 |
|---|---|
| 幼児 | 灯りを消したかの確認係、小さなものを運ぶ |
| 小学生 | 水の量を量る、記録帳に書く、年下の子の遊び相手 |
| 中学生以上 | 水くみ(大人と一緒に)、情報の聞き取り、近所への伝言 |
刃物・火・高所・重い物などの危険な作業は、年齢に関わらず大人が監督します。
大人の心のケア
- 一人で抱え込まず、家族や近所と話す。
- 眠る、食べる、体を動かす、という基本を保つ。
- 情報を見すぎない。ラジオやSNSは時間を決めて確認する。
- 看病や世話を一人に任せず、交代して休む時間を作る。
専門家につなぐ目安
次のような状態が続くときは、保健師、医師、自治体の相談窓口などに相談してください。
- 眠れない、食べられない状態が続く
- 何にも興味を持てない、表情がなくなる
- 子どもの様子が大きく変わり、元に戻らない
- 自分を傷つけたい、死にたいと話す(すぐに相談する)
家族の会議
長期化した生活では、週に1回家族の会議を開くのも一つの方法です。全員が一度は話す、人を責めない、決めたことは紙に書いて貼る、楽しい予定を一つ決める――といった決まりを作りましょう。
この記事の出典
- 日本赤十字社 : 心理的応急処置(サイコロジカル・ファーストエイド)
- 厚生労働省 : こころの耳
- 国立精神・神経医療研究センター : 災害時の心のケア
よくある質問
- 災害のあと子どもが赤ちゃん返りをするのは異常ですか?
- 眠れない、怖い夢を見る、甘えが強くなる、赤ちゃん返りをするといった変化は、異常な状況に対する自然な反応です。安心させ、話したいときに聞いてあげましょう。様子が大きく変わったまま戻らないときは専門家に相談してください。
- 子どもに災害のことをどう説明すればよいですか?
- 何が起きたか、これから何をするかを、年齢に合わせて正直に、分かる言葉で伝えます。何も説明しないと、かえって不安にさせることがあります。
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数値は目安です。公的機関の最新情報と指示を優先してください。